○はじめに
2022年1月22日、第66回の研修会がありました。新年1回
○なぜ香港の教育を取り上げるのか
なぜ日本ではなく、香港の方に講師をお願いしたか。実は、
アメリカでも包括的な生徒指導についての仕組みがありますが、
しかし、香港の包括的生徒指導の中心は生徒指導担当の教師。
そこで今回は香港の包括的生徒指導の仕組みづくりを担った方であ
○香港の自死に関する調査でわかったこと
早速香港の自死予防教育について紹介します。香港では2016年
調査に集まったのは精神科医や心理学者だけでなく、教師や校長、
綿密な事例の調査により、大きく2つのことがわかったそうです。
1つ目は子供の自死は、メディアの伝染性による影響が高いこと。
以下で少し詳しく触れていきます。
メディアの伝染性について。自死の事例はドラマティックに、
また、他国の状況を調査してみても、
自死の原因について。71件の事例を調査した結果、
また、
○香港の自死予防教育の概要
こういった調査を踏まえ香港では、
まず、児童生徒を
①全ての児童生徒
②自死のリスクが少し見られる児童生徒
③自死のリスクが顕著に見られる児童生徒
の3段階に分けました。
①全ての児童生徒に行う自死予防教育について
日本の生徒指導において「予防・開発的な取り組み」
・シェアリング…他者と場所や感情・関係を共有する
・マインド…自分の思考を広げたり、ポジティブに捉えたりする
・エンジョイメント…自分の長所を向上させたり、
の大きな3つの軸があります。
ゴール(軸)
コロナの影響で香港でも長期間の休校がありましたが、
他にも、保護者にも同じ軸をもってもらうために、
熱心な学校の取り組みではなく、
②自死のリスクが少し見られる児童生徒への取り組み
「早期発見・早期介入」にあたる取り組みになります。
そのため香港では、全教員を対象にした3日間の研修を行なったそ
児童生徒が自死の兆しを見せるのは大人だけではなく、
③自死のリスクが顕著な児童生徒への取り組み
緊急性の高い場合の取り組みになります。
対応の大枠は以下の6つです。
1、児童生徒との関係づくり
児童生徒と会話をしながら、評価することなく受け止める。また、
2、現状をアセスメントする
どうして自死をしようとしたのか、
3、保護者への情報提供
適宜行う
4、危機管理
今後の緊急事態に備え、
5、介入
ストレスへの対処法を一緒に考えたり、
6、組織対応
これら1〜5の対応を専門家や同僚がサポートしたり、
ここまで見てきたように香港の自死予防教育では、
とても体系的に構成されており、
○自死に関するクイズ
最後に、
1、自殺の話題を話す児童生徒は、注目を浴びたいだけであり、
正解は・・・「×」です!
自殺について話す場合、
2、自死行動は前触れなくいきなり起こるものである。
正解は・・・「×」です。
実際に自殺をした児童生徒の多くは、
3、自死リスクの高かった児童生徒の様子が急に改善された場合、
正解は・・・「×」です。
自死リスクの高い児童生徒に、急に改善傾向が見られた場合、
○終わりに
今回は自死予防教育について、
子供達の明るい未来のために、
次回の勉強会は3月26日です。
コメントをお書きください